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誰のミスか

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 本家サイトには追加情報が無いんですが、政治的な原因ならもう分かっています。

 ”みどり2”の先代”みどり”もですが、これらの設計思想は古いだけではなく、時代遅れのものだったようです。先端科学の一分野とされる宇宙開発ですが、その実態は『Better is a enemiy of the Best』と言われるほど、不安定な新技術を可能な限り押さえ、トラブルが出尽くした枯れた技術で構成した機器で行うのが常識となっています。トラブルが出尽くして役立たずとして捨てられた技術はここではやっぱり避けられるものです。
 ところが、”みどり”と”みどり2”はNASAがお払い箱にした技術、”プラットホーム式”を元に設計されていました。プラットホーム式は登場当時(チャレンジャー離昇失敗事故以前)は衛星の整備性と寿命を伸ばす画期的技術で、アメリカを盲追していた当時の(今もか)日本にとっても習得するべき技術でした。
 ところがチャレンジャー以後、NASAがこの技術を切り捨てた事をおそらく知らなかった科学技術庁は、プラットホーム式にこだわり、日の目を見たみどりシリーズは役立たずとされた技術で建造されてしまっていました。

 優秀な科学者と技術者だけで構成されなければならない宇宙機関がなぜこんな愚挙を犯したかと言うと、当時のNASDAが文民統制ならぬ文系統制を取り入れていたからです。
『ジェネラリスト』という単語を覚えている方はいるでしょうか? 霞ヶ関のジェネラリストは、人材の専門分野に関わらず二年で配置を変えて全く関係ない仕事を押し付けるシステムから生まれます。理系アレルギーの頭脳が老人な者がNASDAトップに居た時期もけっこうあります。会計に回された東大工学科卒のエンジニアもいた事でしょう。

 書類を作成し、予算を支給され、歳出と歳入の帳尻を合わせる事を職務とする霞ヶ関のやり方が宇宙開発に通用すると考えられていたのでしょう。『状況如何に関わらず、当初の方針と予算を貫徹する』がお約束の霞ヶ関式を採った結果、未開発で挑戦的なプラットホーム式を役立たずと分かった後にもしがみつき、みどりシリーズは霞ヶ関衛星となってしまいました。

 何かミスがあったとするなら、何も分かっていない連中に指揮権を持たせてしまった事に他なりません。

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